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派遣社員の社会保険はいつから加入?条件と2026年10月の変更
派遣社員の健康保険・厚生年金について、加入対象、入社日からの資格取得、2か月以内の契約、短時間労働者の要件、2026年10月予定の変更、手続き確認方法を解説します。

派遣社員が健康保険・厚生年金の加入対象になる場合、雇用主である派遣会社が手続きを行います。派遣先ではなく、派遣会社の適用事業所と、自分の労働時間・日数・雇用見込みなどを確認します。
入社時点で加入要件を満たす人は、原則として入社日に被保険者資格を取得します。「2か月働いてから加入する」と一律に決まっているわけではありません。最初の契約が2か月以内でも、更新されて2か月を超えて雇用される見込みがあれば、当初から加入対象になる場合があります。
結論:加入対象なら原則として入社日から
日本年金機構は、月の途中で入社した場合も、入社日に厚生年金保険の被保険者資格を取得すると案内しています。保険料は日割りではなく月単位で計算されます。
加入対象者を雇用したとき、事業主は被保険者資格取得届を事実発生から5日以内に提出します。ただし、届出やマイナ保険証への資格情報反映に時間がかかることと、資格取得日そのものは分けて考えます。
| 確認する日 | 意味 |
|---|---|
| 入社日・雇用開始日 | 加入要件を満たす場合の資格取得日の基本 |
| 派遣先の就業開始日 | 雇用開始日と同じとは限らない |
| 資格取得届の提出日 | 派遣会社が日本年金機構へ届け出る日 |
| 資格情報の反映日 | マイナポータルなどで確認できるようになる日 |
| 給与からの控除月 | 派遣会社の給与計算方法により確認 |
「保険情報がまだ表示されないから未加入」とは限りません。派遣会社へ資格取得日と届出状況を確認してください。
フルタイムに近い働き方の加入基準
適用事業所で働き、1週間の所定労働時間と1か月の所定労働日数が、同じ事業所で働く通常の労働者の4分の3以上である人は、健康保険・厚生年金の被保険者になります。
たとえば、通常の労働者が週40時間・月20日勤務なら、目安は週30時間以上・月15日以上です。ただし、実際の通常労働者の所定時間・日数で判断するため、単純に全国共通の時間だけで決めないでください。
派遣社員の場合は、派遣先企業の従業員数ではなく、雇用主である派遣会社側の適用関係を確認します。
4分の3未満で働く短時間労働者の基準
2026年7月29日時点では、4分の3基準を満たさない人も、特定適用事業所などで次の要件を満たすと加入対象になります。
- 週の所定労働時間が20時間以上
- 所定内賃金が月額8.8万円以上
- 2か月を超える雇用の見込みがある
- 学生ではない
- 派遣会社が従業員51人以上の特定適用事業所などに当たる
ここでいう従業員数は、厚生年金保険の被保険者数を基礎として法人単位などで判断されます。派遣先の工場やオフィスが小規模でも、派遣会社全体が対象になることがあります。
任意特定適用事業所、国・地方公共団体に属する事業所などでは、企業規模の扱いが異なる場合があります。
2026年10月に何が変わる予定?
厚生労働省は、短時間労働者の月額8.8万円以上という賃金要件を2026年10月に撤廃予定と案内しています。2026年7月29日時点では、施行前のため現在の要件と予定される変更を分けて確認する必要があります。
| 時点 | 短時間労働者の主な確認 |
|---|---|
| 2026年9月まで | 週20時間、月額8.8万円、雇用見込み、学生要件、企業規模 |
| 2026年10月以降の予定 | 月額8.8万円の要件を撤廃。週20時間など他の要件を確認 |
| 2027年10月以降 | 企業規模要件を51人以上から36人以上へ段階的に拡大予定 |
「2026年10月から企業規模に関係なく全員加入」ではありません。企業規模要件は2027年以降、段階的に縮小される予定です。制度の施行日が近づいたら、厚生労働省と日本年金機構の最新案内を再確認してください。
2か月以内の派遣契約でも加入する場合
2022年10月から、最初の雇用契約が2か月以内でも、契約を超えて雇用される見込みがあれば、最初から健康保険・厚生年金に加入する扱いになりました。
更新が見込まれる例として、次のような事情があります。
- 雇用契約書に更新される場合があると記載されている
- 同じ条件で働く人が更新された実績がある
- 派遣会社から次の契約も含めて働く説明を受けている
- 当初から2か月を超える就業予定が実質的に決まっている
一方、更新しないことが明確に合意され、実際にも2か月以内で終了する契約などは扱いが異なります。派遣先の就業期間ではなく、派遣会社との雇用契約と更新見込みを確認してください。
今回の雇用契約は〇月〇日から〇月〇日までですが、
更新の可能性と、2か月を超える雇用見込みをどのように判断していますか。
健康保険・厚生年金の資格取得日と、届出予定日を教えてください。
派遣先が変わると社会保険はどうなる?
同じ派遣会社との雇用が継続し、加入要件を満たし続けるなら、派遣先が変わっただけで資格が直ちに終了するとは限りません。
確認したいのは次の点です。
- 現在の雇用契約がいつ終わるか
- 次の派遣先まで雇用が継続するか
- 待機期間中の雇用・賃金・所定労働時間
- 資格喪失届を提出する予定があるか
- 新たな資格取得が必要になるか
派遣先の契約終了と派遣会社との雇用終了は同じではありません。契約更新時は派遣の契約更新ガイドも確認してください。
加入手続きで用意するもの
派遣会社から案内された方法で、基礎年金番号やマイナンバー、扶養家族に関する情報などを提出します。
- 基礎年金番号通知書など基礎年金番号が分かるもの
- マイナンバーの確認に必要なもの
- 氏名・生年月日・住所
- 扶養へ入れる家族がいる場合の関係書類
- 配偶者の収入や加入状況に関する情報
- 以前の健康保険の資格喪失日
個人情報は、派遣会社が指定する安全な提出方法を使います。メール本文や個人向けチャットへマイナンバーをそのまま送らないようにしてください。
保険証が届かないときの確認
2024年12月以降、従来の健康保険証は新規発行されず、マイナ保険証を基本とする仕組みに移行しています。マイナ保険証を利用できない人には資格確認書が交付されます。
資格情報が反映される前に受診が必要な場合は、派遣会社へ次を確認します。
- 資格取得届を提出した日
- 資格取得日
- 加入する健康保険者
- マイナ保険証の資格情報反映状況
- 資格確認書の交付対象・発送状況
- 必要に応じた健康保険被保険者資格証明書の手続き
医療機関では、資格取得手続き中であることを伝え、支払いと後日の精算方法を確認します。
給与明細で保険料を確認する
健康保険料・厚生年金保険料は、標準報酬月額などを基に計算され、事業主と被保険者が負担します。給与明細では次を確認します。
- 健康保険料
- 介護保険料(対象年齢の場合)
- 厚生年金保険料
- 控除の対象月
- 入社月・退職月の扱い
- 通勤手当などを含む報酬月額
月の途中で加入しても保険料は月単位です。派遣会社が当月分を当月給与から控除するか、翌月給与から控除するかで明細の見え方が変わります。派遣の給与明細の見方と照合してください。
加入されていないと思ったとき
- 雇用契約書で所定労働時間・日数・雇用期間を確認する
- 派遣会社の企業規模と適用事業所の扱いを聞く
- 資格取得日、届出日、健康保険者を確認する
- マイナポータルやねんきんネットで資格情報を確認する
- 回答と契約書を保存する
- 解決しない場合は年金事務所へ相談する
派遣会社から「短期だから」「扶養内を希望したから」とだけ説明された場合は、具体的にどの加入要件を満たさない判断なのかを確認します。加入要件を満たす場合、本人と会社の希望だけで自由に加入・非加入を選ぶ制度ではありません。
よくある質問
試用期間が終わってから加入しますか?
加入要件を満たす場合、試用期間があることだけを理由に資格取得を遅らせるものではありません。入社日、雇用見込み、労働時間などで判断します。
派遣先が大企業なら加入対象ですか?
企業規模要件は、原則として雇用主である派遣会社側で確認します。派遣先の従業員数だけでは判断できません。
配偶者の扶養に残るため加入を断れますか?
健康保険・厚生年金の加入要件を満たす場合、扶養に残る希望だけで加入しないことを選べるわけではありません。勤務条件を変更する場合は、契約変更後の条件で再確認します。
雇用保険と社会保険は同じですか?
異なる制度です。加入要件、保険料、給付、手続き先が違います。雇用保険については2026年度の雇用保険料率を確認してください。
まとめ
派遣社員の社会保険手続きは、雇用主である派遣会社が行います。入社時点で加入要件を満たす人は、原則として入社日に資格を取得し、派遣会社は資格取得届を提出します。
最初の契約が2か月以内でも、2か月を超えて雇用される見込みがあれば当初から加入対象になる場合があります。短時間労働者は、2026年7月時点の要件と2026年10月に予定される賃金要件撤廃を分け、資格取得日・届出日・資格情報反映日を確認しましょう。