リモートワーク転職で年収は下がる?提示額の比較方法

リモートワーク転職で年収が下がるか不安な人へ、基本給・手当・賞与・固定残業代と、通勤費や在宅勤務費用を分けて比較する方法を解説します。

リモートワーク転職前に現在と転職後の年収条件を比較する求職者
記事内容をもとに制作したイメージ画像です。
この記事には広告リンクを含む場合があります。評価や掲載順位は、広告報酬だけで決定しません。

リモートワークへ転職したからといって、年収が必ず下がるとは限りません。転職では、働く場所だけでなく、会社、職種、担当範囲、雇用形態、給与制度も変わるためです。

年収が下がるか判断するには、求人票の「年収○万円」だけを比べず、次の3つに分けます。

  1. 必ず支払われる基本給と固定手当
  2. 賞与や業績給など、金額が変わる部分
  3. 通勤費や在宅勤務費用など、自分の負担の変化

この記事では税金や社会保険料の個別計算は行いません。まず額面の給与構成と仕事に必要な費用を同じ単位で整理し、求人票、面接、採用時の書面を照合します。

「リモートだから下がる」と決めつけない

給与は会社ごとの制度と労働条件で決まります。同じリモート勤務でも、次の条件が変われば年収は上下します。

  • 転職先の給与水準
  • 職種と担当業務
  • 役職や責任範囲
  • 正社員、契約社員、業務委託などの契約形態
  • 基本給、手当、賞与、歩合の構成
  • 固定残業代の有無と対象時間
  • 勤務地や居住地による給与区分

厚生労働省のテレワーク総合ポータルは、業務内容や所定労働時間などの労働条件に変更がない場合、在宅勤務になったことだけを理由に給与を不利益に変更できないと考えるべきだと案内しています。

一方、転職では別の会社と新しい労働契約を結びます。現在の会社の給与を基準に自動的に同額になるわけではないため、提示された条件を項目ごとに確認します。

現在と転職後を同じ表で比べる

最初に、現在の給与明細、雇用契約書、源泉徴収票など、自分で確認できる記録を用意します。転職先は求人票と条件提示書を使い、不明な欄は推測せず「未確認」とします。

比較項目現在転職先確認すること
基本給月○円月○円試用期間中も同額か
固定手当月○円月○円役職、地域、在宅勤務などの条件
固定残業代月○円・○時間分月○円・○時間分超過分の支給、対象時間
賞与前年実績○円算定方法未確認回数、算定基準、初年度の扱い
業績給・歩合前年実績○円条件未確認最低保証ではないことを分ける
想定年収○円○~○円何を含む数字か
所定労働時間1日○時間1日○時間月給だけでなく時間も比べる

求人の年収レンジ上限を、自分に提示される金額とはみなしません。「想定年収」に賞与、固定残業代、手当が含まれるかを確認してください。

保証部分と変動部分を分ける

年収を一つの数字にすると、賞与や歩合が満額支給される前提になりやすいため、次のように分けます。

区分含めるもの扱い方
固定部分基本給、条件を満たせば毎月支給される固定手当月額と12か月分を確認
条件付き部分役職手当、地域手当、在宅勤務手当など支給条件と終了条件を確認
変動部分賞与、業績給、歩合、インセンティブ最低保証と実績例を分ける
時間外部分固定残業代、別途支給の残業代対象時間と超過分を確認

賞与の過去実績は、転職後の支給を保証するものではありません。初年度は算定期間が短くなる場合もあるため、入社月と算定方法を質問します。

在宅勤務で変わる費用を整理する

額面年収が同じでも、働くために自分で払う費用が変われば、家計への影響は変わります。

減る可能性がある費用

  • 通勤時の食事や飲み物
  • 仕事用の衣服やクリーニング
  • 自己負担していた通勤費
  • 通勤のための駐車場や駐輪場

増える可能性がある費用

  • 電気、冷暖房
  • インターネット回線
  • 机、椅子、モニターなどの設備
  • 文具や消耗品
  • 自宅で働けない場合のコワーキングスペース
  • 定例・臨時出社の交通費や宿泊費

厚生労働省は、テレワークの通信費、水道光熱費、機器などを労使のどちらが負担するかは企業ごとに異なるため、導入前に明確なルールを作り、説明することが望ましいとしています。

「在宅だから通勤費がすべて節約できる」「会社が機器をすべて用意する」と推測せず、求人ごとに確認してください。

年間差額を試算する

次の表は比較方法を示す例です。金額は自分の条件に置き換えてください。

項目現在転職先年間の差
固定給与420万円408万円-12万円
最低保証される賞与0円0円0円
在宅勤務手当0円3.6万円+3.6万円
自己負担の通勤関連費12万円2万円+10万円相当
通信・光熱費の増加0円4万円-4万円相当

この例では額面の固定給与は12万円下がりますが、仕事に伴う自己負担も変わります。ただし、浮いた通勤時間や働きやすさを金額へ無理に換算する必要はありません。年収とは別の判断軸として記録します。

求人票で確認する質問

厚生労働省は、募集時の賃金について、賃金形態、基本給、定額手当、通勤手当、昇給などを可能な限り具体的に明示するよう案内しています。求人票で分からない場合は、次を確認します。

  • 想定年収に基本給、固定残業代、賞与、手当の何が含まれますか
  • 月給と基本給はそれぞれいくらですか
  • 固定残業代は何時間分で、超過分は別途支給されますか
  • 賞与は最低保証がありますか。初年度の算定方法はどうなりますか
  • 試用期間中に給与や手当は変わりますか
  • 在宅勤務手当、通勤手当、機器・通信費の負担はどうなりますか
  • 居住地や出社頻度で給与区分は変わりますか
  • 配属や制度変更で手当が終了する場合はありますか

面接で出社頻度を聞く方法も使い、定例外の出社と交通費を確認してください。

求人票と提示条件が違う場合

厚生労働省は、求人票に書かれた条件がそのまま労働契約の内容になるとは限らず、求人票と面接時の説明が異なる場合は、まず理由を確認するよう案内しています。

違いがある場合は、どちらが正しいかを推測せず、次のように項目を指定して聞きます。

求人票では年収450万円からとあり、条件提示書では基本給と固定手当の合計が年408万円でした。差額に含まれる賞与や変動給の算定方法を教えてください。

口頭説明だけで承諾せず、採用時の労働条件通知書や雇用契約書で、賃金、就業場所、勤務時間などを確認します。

年収を下げられない場合の進め方

住宅費、教育費、返済などから最低年収が決まっている場合は、希望ではなく応募条件として先に整理します。

  1. 現在の固定給与と変動給与を分ける
  2. 転職後に最低限必要な固定給与を決める
  3. 求人の下限が合わない場合は応募前に確認する
  4. 職務経験と求人要件の一致を示す
  5. 条件提示後に内訳を書面で照合する

希望額を伝えれば実現するとは限りません。自分の経験、応募先の給与制度、採用ポジションによって判断されます。リモートワーク転職の職務経歴書で、職種経験とリモート経験を分けて整理してください。

チェックリスト

  • 現在の基本給、固定手当、変動給を記録した
  • 求人の想定年収に含まれる項目を確認した
  • 年収レンジ上限を自分への提示額とみなしていない
  • 固定残業代の金額、対象時間、超過分を確認した
  • 試用期間と本採用後の給与差を確認した
  • 賞与と歩合を最低保証から分けた
  • 在宅勤務の機器、通信費、光熱費の負担を確認した
  • 定例・臨時出社の交通費を確認した
  • 求人票と条件提示書の差を質問した
  • 採用時の書面を承諾前に確認した

よくある質問

フルリモートなら給料は下がりますか?

一律には決まりません。会社、職種、雇用形態、給与区分、担当範囲などで変わります。「リモート」という条件だけでなく、基本給、手当、賞与、固定残業代の内訳を確認してください。

年収が少し下がっても通勤がなければ得ですか?

通勤関連の自己負担が減る一方、通信費、光熱費、設備費が増える場合があります。金額で比べられる費用と、時間や働きやすさを分けて判断してください。

求人票の年収上限で応募できますか?

年収レンジは募集範囲であり、上限額の提示を保証するものではありません。経験やポジション、給与制度をもとに個別に決まるため、応募前後に算定方法を確認します。

転職サービスへ何を伝えればよいですか?

現在の職種と経験、希望する固定年収の下限、許容できる出社頻度、勤務地、転職時期を伝えます。紹介可能な求人や提示条件は個別に異なるため、求人と採用企業の書面でも確認してください。

まとめ

リモートワーク転職で年収が下がるかは、働く場所だけでは判断できません。基本給と固定手当、賞与などの変動部分、仕事に伴う自己負担を分け、現在と転職先を同じ表で比べます。

求人票の想定年収だけで決めず、固定残業代、試用期間、賞与、在宅勤務費用、出社交通費を確認してください。最後は採用時の書面で給与と就業場所を照合します。

ビジネス職の経験を生かせるリモート求人について、年収と出社条件を一緒に整理したい場合は、Remofulの対象職種と登録前の確認ポイントも確認できます。

参考情報